外国人の宗教に対する考え方

クスッ、ほっこり、外国人あるある話

外国人の宗教に対する考え方


ドバイ人の友人の話

外国人の友人が多かった私。いまから数年前、ドバイ人の友人やその他数か国の友人と飲んでいた時の話です。お酒もかなり進み、だいぶ出来上がっていた私たちは、クラブ帰りに休憩がてらコンビニの前でお酒を片手に話し込んでいた時のことです。

ドバイ人はイスラム教徒の方が多く、本来はお酒も自国では飲めないはずなのですが、ここは日本。イスラム教徒の方々も、私たちと一緒にお酒を飲んだりたばこを吸うことが多いのも事実です。(もちろん信仰心が強く日本でも守られている方は多くいると思いますが…。)

そのとき一緒にいたドバイ人の友人たちは、お酒はもちろんたばこも吸っていました。私は特に宗教のことで偏見をもつタイプではないので、彼らがいいのであれば、それは個人の問題だと思っています。

そのとき彼らがイスラム教徒の話を始めました。彼らは、お互いに「日本で豚肉を食べているか」という確認をしていました。

豚肉を食べるか、食べないか

話を聞いていると、豚肉を食べるというのはお酒やたばこよりもかなり重要な話のようです。1人は何の躊躇もなく、「俺はたべるよ、だってここは日本だからな」と言っていました。それを聞いて私は「おいおいそんな堂々と言って大丈夫なのか」と心配になりました。
するともう1人が「俺は食べないぞ」と言ったのですが、更にほかの友人が、「いやお前、この前食べてただろ」とツッコミを入れたのです。宗教に対する関心が薄い私でもひやひやしたのですが、彼らは特に気にすることなく話していたのでとても驚いたのを覚えています。きっと、お酒も入っていたので気が大きくなっていたせいもあるのと思うのですが…。

これを読んでいる日本人の皆さんの多くは、「イスラム教=厳しい」というイメージを持っているのではないでしょうか。私はこれまでの経験上、イスラム教徒の方が日本ではある程度やりたい放題しているのは知っていましたが、そのとき思ったのは、厳格なイスラム教徒の方は上の世代の方に多く、今の時代の若者の間ではそれほど重要なものではなくなりつつあるのかもしれないということです。ただ彼らは、自国では家族の手前、しかたなく従っているだけなのかもしれないと・・・。

日本に留学、ワーキングホリデーに来ている時点で、彼らはワールドワイドな考えを持っているでしょうし、宗教への考え方も少し違うのかもしれないとも思います。そう思うと宗教って何なのでしょうね。
イスラム教徒に限らず、ほかの宗教だって時代が変わるにつれてなくなっていくものもあるのではないかと思います。古い考え方の宗教は、今の時代には合わないというのが個人的な見解です。

日本は恵まれている

また、彼らの話を聞いていて思ったのは、日本がいかに恵まれているかということです。無宗教の方が多い日本。家族の信仰に縛られ、食や服装、生活が宗教の信仰により縛られることが少ないことがいかに恵まれているか。心からその宗教を信仰される方にとってはなんの制限でもないのでしょうが、実際には、家族の手前仕方なく従っている方が世界には案外多くいるのだろうなと感じさせられました。

彼らと私は飲み仲間という関係ですが、その関係の中でたまに見つける発見や知識に日々に感謝するばかりです。私が小さいころは外国人の方を見かけただけで物珍しく眺めていましたが、今日多くの外国の方が日本で生活されています。時代の流れには驚かされますね。まだまだ日本人の考え方と外国人の考え方にはギャップを感じることもありますが、日本もよりワールドワイドな国になっていけばいいなと思います。

また、私も1つの考え方にとらわれず、広い視野や考え方を持ちたいなと思っています。このとき驚いたのは宗教の話でしたが、ほかにも言葉や生活、伝統といった面での日本と外国の違いに驚いたり感心させられる場面は多くあります。また、日本の外国や語学力のなさに恥ずかしく感じることもあります。

個人的にもそういった面での知識や語学力を深めていきたいと思いますが、日本という国をあげて、その能力が向上すればよいなと思います。