接続語が大切な日本語

クスッ、ほっこり、外国人あるある話

接続語が大切な日本語

日本語を教えるボランティア

どういう縁でしたでしょうか、5年ほど前に日本語を外国人の方に教えるボランティアに登録しました。何の経験もない私は、どのように教えたら良いのかとても不安ではありましたが、登録に際して受付の人も、「いろんな人が登録に来られてますから大丈夫ですよ」と気軽に答えてくれました。

実際に始めてみると、日本語を教えている方は、学生・主婦・年配の方まで様々でした。そして日本語を学びたいと思ってこられている外国人の方も、小学生、大学生、主婦、年配の方まで様々で、国籍も中国、韓国、アメリカ、など実に多様です。強いて言えば、ややアジア圏の方が多いように見受けられます。

私が担当した生徒さんの数は、そんなに多くはありませんが、学生さんでした。彼らは、日本語でレポートを書いたり、先生や日本のゼミの学生と話したりするのに日本語の勉強が必要とのことでした。

教え始めは、やはり緊張します。私の方もあまり余裕はなく、主にレポートの書き方のようなことをアドバイスしたりしていました。例えば、ここでは「しかし」、ここでは「さらに」などの強調、接続語を使うと、次の段落を読むのに楽になるよ、などです。

そういう書き方を伝えていると、どんな勉強をしているのですか?どこから来られたのですか?と、自然に会話も弾みます。「どこから来られたのですか?」という質問は、初対面の生徒さんとの会話のきっかけとしてすることが多いです。

生徒さんとの勉強が終わるのは、たいてい卒業や引っ越しなどで、勉強ができなくなるときです。そして、何か縁があれば、次の生徒さんを教えます。私はこれまで、6人の外国人の方を担当させてもらいました。

接続詞がムズカシイ

彼らに共通して面白いなぁと思うのは、「わたしを日本語は勉強したいです」など、「が、の、に、を、で」のつけ方が違うだけなのですが、一生懸命日本語で気持ちを伝えようとしていると思うと、微笑ましくて笑顔になります。そういう時は、この場合は、「・・・・」というんですよ。と伝えます。

たまに会話の途中で、ここは「私は・・・を食べたことがあります」などと訂正します。あるいは日本語ではしゃべれないけれども、文字では書けるという時は、文字で書いてもらいます。その時も、文字では、「が」を書いているのですが、それが音読では「を」と発音してしまったりします。

生徒さんとの日本語の勉強が終わると、互いに「ありがとございました」と言って別れるのですが、その数分後に驚いてしまうことがよくあります。
それは、彼らが友人に電話をしたり、会話をしたりしている姿を見かけた時なのですが、先ほどのつたない日本語がうそのようであるかのように、英語や中国語などをすらすらと話しています。

もちろんそれは彼らにとって母国語や公用語なのですから、当然といえば当然なのですけども、日本語の勉強をしていた後でこのような光景を見たり聞いたりしていると、ちょっとしたギャップを感じます。

交流会で文化の違いを学ぶ

また、他にも驚かされたことがあります。それは年に1回行われる、その日本語教室の交流会でのことです。日本語を勉強する側の生徒さんと教える側の私たちが、皆で食べ物を持ち寄っておしゃべりをする交流会です。生徒さんの中には、時折ご自分の国の食べ物を持ち寄られる方がいます。

その中で印象的だったのが、ココナッツミルクとカボチャのペーストを混ぜ込んだカレー味のスープで、ナンと一緒に食べるお料理でした。これは何とも不思議な味がしました。また他には、白米をミルクと砂糖を混ぜたものをいただきました。この食べ物はお菓子だそうですが、白米を甘いものにまぜて食べるという感覚が私にはちょっと合いませんでした。しかし、材料を白米と思わなければ、こういうお菓子もあるんだなぁと理解できる味で、文化の違いを勉強するいい機会になりました。

これからも、こうした交流会などに積極的に参加して、海外の方と交流したいと思っています。