中国人のイケメン彼氏

クスッ、ほっこり、外国人あるある話

中国人のイケメン彼氏

中国人のイケメン彼氏の話

私は短大を卒業してから2年間中国へ留学していました。そんなときに紹介された彼は短大の日本語学科を卒業して現地の日本の会社で通訳兼秘書を務めるイケメン君でした。年も1歳差とお互い若かったので軽く付き合い、私が日本に帰る際には遠距離恋愛になる予定でしたが、私は東京で事務職として就職、彼は福井県に1年近く派遣されるというので結局日本での遠距離恋愛となり、よく会いに行っていました。私22歳、彼が23歳の時でした。

彼はプライドが高く、最初にあった時からすべての会話は日本語で、どこで仕入れてきたのか最近の若者が使うような口ぶりで面白く話す人でした。もともとはすごく頭のいい人だと思いましたが、家が貧乏で大学に行くことができずに、そのことがコンプレックスでもあったようです。

ある冬の日、彼が某あずきバーを見つけて私にも買ってくれました。彼の生まれた場所は北海道並みの寒い地で、東京に遊びに来ていた彼は東京の冬は冬ではないといった感じで、この季節にアイスクリームを食べることにも何の躊躇もないようでした。

あずきバーがめちゃくちゃ硬かったので、私が解けるのを待っていると、その横で彼はがりがりと食べ始めました。とてつもなく歯の丈夫な人でした。しかも彼は話すときも歩くときも何かしらかっこつけている感があったので、スタイリッシュに歩きながらめちゃくちゃ硬いあずきバーを食べながら話している姿に、なぜか笑いがこみ上げてきました。

さらに話題は寒い彼の故郷の話になったのですが、私が心から彼の故郷に行ってみたい気持ちがあったので、「田舎に帰るときに私も連れて行ってよ」というと、急に一瞬真顔になって、「田舎じゃねーよ!」と言い返されてしまって、びっくりしました。

「田舎」という言葉に2つの意味

私はその時100%「田舎」という言葉を「生まれ故郷」という意味で使っていたので一瞬ポカーンとしてしまいました。そして不機嫌な彼の顔を見ながらハッとして、「田舎は田舎という意味と生まれ故郷という意味があるのだよ」と伝えると、あっそっか、と少し雰囲気が和らぎつつもそれを知らなかったことに不機嫌になったのか、ごまかしてさっさと行ってしまいました。あまりにも日本語が上手な彼だったのでこんなこともあるのだなと思いつつ、プライドの高い彼と付き合っていくには気を付けないとね、と改めて自分に誓った若い日々でした。

一般的に、中国人は日本語で発音できない文字があり、例えば「ゆき」という名前を「よき」と発音したりと、ネイティブから見ると少しおかしい部分はいくつかありますが、彼はそういう発音も完ぺきにマスターしていた上に、最近の流行までキャッチしていたので、日本人と同じように話していましたが、やっぱりほかの国の人が日本語を完璧にマスターするというのは簡単ではないなと感じました。

外国人から見た日本人は

中国留学時代は周囲に外国人がたくさんいて、日本人はお金を持っているというのが一番言われてきた内容でしたが、とにかく正直、うそをつかなくて優しい、ということも良く言われてきました。外国では普通に悪気もなくうそをつく人がたくさんいて困ります。商売関係のぼったくりなど以上に、約束を連絡もなくドタキャンされたり、人のものを勝手に持って行ったりということも日常茶飯事で、本人も隠そうとすることもなく問いただすとそれは悪いことだったのか?と不思議に思うので、基本的には文化の違いと考えたほうが良いかもしれませんが、結構な衝撃を受けました。

今の私の旦那は韓国人ですが、日本に連れてくると必ず道路にゴミがないということに感心します。韓国では普通に運転中に窓からごみを捨てて、道路わきにはごみが散乱しています。ガラスなどが落ちている可能性もあるので道路の中央寄りを走れと言われることもあります。日本の道路の整備技術と清潔さは素晴らしいようです。