ある中国人留学生との出来事

クスッ、ほっこり、外国人あるある話

ある中国人留学生との出来事

翻訳ガイド留学生!?

私は現在45歳の男性です。私が外国人の方と接した時のエピソードをお話しします。仕事でやりとりをさせて頂いた台湾の学生さんとのやりとりです。以前の会社での仕事で体験したことです。

当時の私は28歳。そして台湾人の学生さんは、私より年下で当時25歳くらいだったかと思います。台湾から来ている陳さんという大学生で、日本には留学で来ているということでした。

当時の私の仕事は、IT関連の仕事で、業務内容はマルチメディア関連のデータ製作やコンテンツ製作などを行う製作会社の主任でした。

当時、クライアントからの依頼により広東語、台湾語のコンテンツデータの作成の仕事を受けました。そこでネイティブの方が数人必要となりました。中国語と日本語がわかるネイティブの方にお願いする仕事内容は、台湾語、広東語のテキストデータに日本人がカタカナのヨミを見て(読んで)音感的にわかるようにカタカナルビデータを付けてもらうという作業でした。

つまりデータ作成の仕事ですね。その為、基本的には、作業は隙間時間や在宅での作業で行いデータでの納品をお願いしていました。単価で仕事を依頼していました。1データいくらでという契約でしたので、やればやるだけ稼げるのです。
しかし、この仕事を依頼した台湾人の陳さんにお願いた仕事が予定の納期になっても上がってきませんでした。データ納品後にも、作業工程があるため締め切りは守ってもらわないと、あとが大変になるのです。
既にプロジェクトはスタートしており、新しいは人を探してもいましたが、なかなか決まりませんでした。
そこで私は陳さんを呼び寄せ、どうしてできないのか問いただしました。

話せても書けないんですよ・・・

すると、日本語は喋れるけど書くのが苦手で特にカタカナには弱いということで、実際に作業をはじめてみたら、思った以上に難しくペースがあがらないということでした。確かに外国の人にとっては、日本語は難しいのかも知れません。

喋るだけなら、なんとかなるとしても、実際、文字を書いたり、入力したりするのは、本当に日本語に慣れていないと難しいのかもしれませんね。日本語には、ひらがな、カタカナ、漢字までありますから、しっかり勉強しないと対応できないのも無理はありません。

しかし、こちらとしては、そもそも、日本語もできる人を探していたのですから、できないのでは話が違います。そこで、仕事ができないようなので、どうしますか?と問いただしたら、会社に来て仕事をすれば、なんとかなるから、会社で仕事をさせてほしいということでした。

そして考えた後、それならば、会社で作業してもらうことにしました。会社での仕事の場合は、単価ではなく、時給ということになりました。成果がでるなら仕方ない、クライアントへの納期が第一優先なので、そのようにしました。

しかし、陳さんのペースは一向にあがりません。そこで私がとった手段は、陳さんと面と向かい、陳さんに原稿を読んでもらい、それを私が入力して行くという手段をとりました。作業ペースは、確実にあがりましたが、人数が倍になったので作業代としても、結局倍かかる結果となってしまいました。もう採算なんて考えてませんでした。

台湾語マスター!!?

そんなやりとりが1ヶ月続きました。そうこうしていると私に変化が現れました。1ヶ月の集中マンツーマンが利いたのか、なんと私は陳さんがいなくても台湾語が読めるようになっていたのです。

そんな変化に気がついた陳さんの、私に対しての一言が今でも忘れられません。
『○○さん、もう私いなくても、大丈夫ね。自分でできるね』
1ヶ月の短期集中で台湾語ができるようになったのには、自分でも驚きました。