フィンランドの青年と再会

クスッ、ほっこり、外国人あるある話

フィンランドの青年と再会

フィンランドの青年との話

私は25歳の男性です。関西圏の山と川に囲まれた市街のはずれに住み、ホテル・介護施設・教育関係の施設・料亭などをまわり、食器や調理器具やその他業務に使う消耗品の販売営業を営んでいます。そんな私の友人であるフィンランドの青年のお話をいたしましょう。

その外国人と出会ったのは今から21年前、幼稚園の頃です。彼と私は当時4歳で幼稚園に通っていました。彼の父親は牧師をしておられ、その関係と日本がすきだと理由で日本に滞在され、彼とわたしは出会いました。その外国人の彼をここからは【A君】と呼ぶことにさせて頂きます。

当時のことは、正直あまり記憶がありませんが、A君の家に遊びに行くと、お母さんがいつもおやつに出してくれた、ムーミンのクッキーをよく覚えています。そんなA君は、幼稚園卒園後、フィンランドに帰ってしまいました。「えっ!話にならないじゃん」皆さんそう思われたことでしょう。私ももう二度とA君とは会えないのだろうと思っていました。しかし、私はA君と再会したのです。

思いがけない再会

それは2年前の夏の話です。その日はたまたま休日で、普段は出歩くわたしが珍しくどこにも行かず家にいると、ピンポーン!家のチャイムがなりました。すると近所の私の地元の同級生のお母さんが、私に「今、A君が帰ってきてるんやで!」と知らせてくれました。私は驚き、すぐに外に行きました。するとそこには19年ぶりに会うA君が立っていました。

お互いに時間の流れと共に見た目も変わっていましたが、やはり面影がありすぐにわかりました。どうやらA君はフィンランドで日本語の教師になるのが目標で、最後の大学の授業の一環で日本へ帰ってきたそうです。滞在は半年で、単位を取り終わって時間に余裕が出来たため、最後に日本を旅をするらしく、旅に出る前に幼少時代に一緒に遊んだ私に会いに来てくれたそうです。

A君は「1日時間に余裕があるから、来週だけど遊ばないかい」と誘ってくれました。さすが日本語の講師を目指してるだけあって日本語が達者です。そして約束の時、私とA君は約束通り一緒に遊ぶ事にしました。せっかく来てもらっているので車で、30分ほど離れた隣町までドライブをして、古民家カフェに入り、ご飯とお茶をしました。色々な話をしました。

A君から見た日本

定番ですが日本に帰ってきて困ったことや、素敵だと思ったこと聞いてみました。A君は日本の文化が好きで、その中でもアニメ、特にジブリ作品が好きなのだそうです。また、ジブリのサウンドトラックを担当されている作曲家の久石譲さんのファンらしく、日本旅行と一緒にコンサートに行くとのことで、目を輝かせていました。日本のアニメ文化はやはり海外の方からすると一歩先を行っているみたいです。

困ったこというと、やはり気温だそうです。フィンランドの平均気温は大体10度以下だそうです。なので、その日が夏だったということもありますが、冷房の効いた部屋ですら「暑いね」と言った時には体感が違い過ぎると実感しました。私には適温でそれ以上さがれば寒いぐらいなのに。

あと驚いたのは、ドライブをしていて彼が言った一言です「日本は山があっていいね」思わず「えっっ」と叫んでしまいました。彼から写真を見せてもらい知ったのですが、地域にもよりますが、フィンランドは平地が多く、木々はありますが高い山はなく平地ばかりなのだそうです。私からすれば登りや下りのない環境は歩きやすく、写真もすごく綺麗でファンタジーの世界のような風景でした。

A君は夏が終わればフィンランドへ帰ると言っていました。国が違言えば見る風景も違うし感じる空気も違います。今度は私がフィンランドへ行きたいですね。