夫は長身のオランダ人

クスッ、ほっこり、外国人あるある話

夫は長身のオランダ人

平均身長が世界一高い国オランダ

私は現在29歳の主婦をしています。私の主人は現在30歳でで外資系企業で働いてるオランダ人です。 ご存知の方も多いかもしれませんが、オランダは男女ともに平均身長が世界一高い国です。日本人の私がオランダに行くと、いつも小人になった気分になるのでした。 

そんなオランダ出身の主人ももちろん身長が高く、195センチあります。私達は現在日本に住んでおり、私の実家に帰る時期が来ると主人はため息をつくのでした。というのも、私の実家は東北の田舎にある昔ながらの日本家屋のため、天井がとても低いのです。

長身オランダ人と日本家屋

主人が初めて私の実家に来たのは5年前のことでした。私が24歳、主人が25歳の時でまだ結婚する前のことです。実家に滞在している間、主人が歩くたびにガタンゴトンとものすごい音が響きました。 私達家族は何が起きたのかと急いで主人のもとへ駆け寄りました。 

もしかしたら主人が倒れたのかなと思ってしまうほど、すごい音が響いたからでした。すると、どうやら主人は歩くたびに家の低い天井に頭をぶつけ、そのほかにも門をくぐる際に額をぶつけたり、家じゅうで頭をぶつけていたのでした。

ぶつけるたびに「痛い!」と主人の声が聞こえてくると、「またぶつけてるな~」と私は笑ってしまうのでした。翌日、主人が朝目覚めて背伸びした時も、天井に頭をぶつけた音で私が目覚めたのを覚えています。

全体的にこじんまりとした日本家屋は、長身のオランダ人にとって「まるで人形用のドールハウスみたいだ」と言われてしまいました。

驚いたことに、帰るころには主人の頭にはたくさんのこぶができていました。
「あなたの実家にいるときは心が休まらない」と主人に言われてしまうほど、主人にとって日本家屋は居心地が悪いようでした。 

私は主人に対して申し訳ない気持ちはあったものの、主人がガタガタ音を立てるたびにおもしろくて笑ってしまうのでした。不思議なことに、何度帰省しても主人は実家に慣れないようで、毎回必ず頭をぶつけているのでした。

日本人は接客が素晴らしい

そんなオランダ人の主人ですが、本当は日本が大好きです。日本で好きなことを聞くと、きっとたくさんありすぎてなかなか決められないと言うでしょう。

そんな中、主人がよく口にするのが「日本はどこに行っても接客が世界一」です。オランダではレジでお会計する際、店員さんはお客さんに挨拶はするものの、笑顔でするということはあまりありません。 商品をスキャンしたら金額を言ってぼーっとしている店員さんがほとんどです。 

私もオランダでお買い物をした際は、「店員さん愛想がないな」とがっかりしたのを覚えています。 商品もベルトコンベアーの上をコロコロと転がっていくのをお客さんが自分で取って袋に入れるスタイルで、卵やパンなどデリケートなものもお構いなしに転がします。 

主人は日本のお店に入った瞬間からお会計をして店を出るまでがとても気持ちがよいと言います。 主人は「いらっしゃいませー」と笑顔で挨拶されると、とてもうれしい気持ちになり、お客さんを大切に思ってくれていると感じるそうです。

そして、日本語があまり話せない主人が何かを聞きたくてもなかなか自分から聞きに行くことができずにいると、日本の店員さんは笑顔で駆け寄り、一生懸命英語と簡単な日本語を交えて接客してくれたそうです。 

店員さんがいろいろと助けてくれたおかげで主人は無事に気持ちよくお買い物ができたそうです。 主人曰く、日本の店員さんは常に笑顔で、お客さんのことをちゃんと気遣ってくれて、おもてなしの心が素晴らしいと、いつも日本の接客に太鼓判を押しています。